【登場人物】
・山岡(やまおか)
本作の主人公。帝都で妻と共に暮らす。
従軍経験があり、片足を負傷している。
そのため足が悪く、杖をつかなければ歩けないらしい。
妻の言動に疑惑を持ち始め、探偵に素行調査を依頼する。
・縁(ゆかり)
探偵事務所の秘書。
愛想がよく、無邪気な性格。
見かけによらず行動的。
・加藤(かとう)
探偵事務所の助手として働いている青年。
ある事件をきっかけに探偵と出逢い、助手となる。
やや気弱な性格。
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・磯良 馨(いそら かおる)
ある地方に居を構える華族、磯良家の当主。
先代の死により若くして襲爵(しゅうしゃく)するが、
数々の奇行が確認されており、「狂人伯爵」と仇名されていた。
居館である海岸の楼閣に奇妙な改築を施したのち、失踪する。
・“オドテ様”(おどてさま)
磯良の楼閣がある地域の伝承に残る異形。
フクロウのような上半身に人間に似た下半身を持つ。
失せ物や人の居場所を言い当てると言われている。
・磯撫で(いそなで)
西日本に伝わる怪魚。
尻尾の針を人に引っ掛け、海に引き摺り込み食らうという。
どんな「顔」をした魚なのか、だれにもわからない。